【タイトル】「タイトルのない文章」



私は日々文章を書くなかで
悩むことがある。

それは
 「タイトルのつけ方」。



文章にとって
商品名のような存在である
「タイトル」は、読者に対して
読んでみるか否かの重要な
判断材料となっているだろう。

そんなタイトルを
私は上手くつけられない時がある。

どのようなタイトルにしたら
読者に伝わるのか、
考えても決まらない時があるのだ。



しかし
タイトルのない文章を
見たことがない私は、
必死にタイトルを考える。

そうでないと、
タイトルのない文章が
存在してしまうことになるからだ。








「タイトルのない文章」


私は「タイトルのない文章は
見たことがない」と記した。

ということは、少なくとも
「公にされているすべての文章には、
タイトルがある」
ということになるだろう。

人前に文章が出るのだ、
「タイトルがあって当たり前」
とも言える。

では、もし
「タイトルのない文章」が
存在するとしたら、
どこに存在するのだろうか?
公ではない場所に存在するのだろうか?


公ではない場所で、

人目につかないところ、、 

自分しか見えないところ、、、



あ、




 下書き、

「下書き」だ。

私のメモには文章だけが完成していて、
タイトルはまだ決まっていない、
「タイトルのない文章」がある。

もちろん、
公にはしていない文章だ。

あった、
「タイトルのない文章」が。

これは
「下書き」と呼ばれるものだが、
下書きの中でも
タイトルのない文章は、
こう呼んでもいいのではないだろうか?



【タイトル】
「タイトルのない文章」   










私は
「タイトルのない文章」を見つけた。

それは公という場所でなく、
人目につかない「下書き」にあった。


【タイトル】
「タイトルのない文章」は
いつか正式なタイトルが決まった時に
その名を失ってしまうことだろう。

それは砂に書いた文字が
風によってさらわれ、
いつかすべて消えてしまうような
切なさに近いものを感じる。

しかし、
その切なさを感じるその日まで、
間違いなく
「タイトルのない文章」は存在する。




私のメモの中に、

そしてきっと、
あなたのメモの中にも。


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