春の到来は
何年たっても慣れない。
春から夏
夏から秋
秋から冬
そして冬から春。
四季の移ろいのなかでも、
冬から春に変わる瞬間の
妙なむず痒さには
何年たっても慣れることがない。
別れと出会いの春。
”別れ”という寂しさの青と
”出会い”というほころびの薄紅に
桜流しの意を浮かべる。
春風が誘うのは
今はまだ冷たい指先の熱。

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