失恋とは恋を失っただけではなくて・・・





失恋。


それは
「恋する気持ちが通じなかったり
拒絶されたりすること」という意味である。

”失った恋”で失恋。




失恋の悲しみは大きい。
私も随分と前に恋を失ったものだ。

そのたびに
どうすれば立ち直れるか?
どうすれば前に進めるか?
悲しみにくれながら考えたものである。






過去、
そんな悲しみや辛さと闘う中で私は、
こんな言葉を目にした。

「君は自分を愛してくれない人を
一人失ったにすぎない。

しかし、彼は
自分を愛してくれる人を失ったのだ。

君は何を苦しまねばならないのか?
本当につらいのは彼の方なのだ」

これは作者不明の哲学者の言葉である。
この言葉に私は救われた。

まるで、自分にだけ向けられていた
”失恋”という矢があっさりと
取りはらわれたかのように。


辛い時に私を救ってくれるのは
いつも哲学だなと思った。







すこし大人になって
冷静さを身につけた今、

当時は向き合えきれなかった
「”失恋”という言葉ともう一度向き合い、
深く考えてみたい」と思った。

そして、そこで得た気づきで
「失恋を経験した多くの人を救えたら」

そう思い、
私は”失恋”についての考えを
この文章につづってみることにした。







失恋とは
冒頭でも申しあげたように、
「恋する気持ちが通じなかったり
拒絶されたりすること」である。

片方だけが
恋を失った。

相手は何も失っていない。

きっとそれが、
辞書の示す”失恋”という言葉だろう。



だが、私は
哲学者の言葉で片方だけではなく、
「相手も恋を失った」と知った。

そうだ、相手は
「恋をする”機会”」を失ったのだ。

片方は
恋する気持ちを失い、

もう片方は
告白してくれた相手に恋する機会、
きっかけを失った。


「失恋とは不公平なもの」

とずっと私は思ってきたが、

双方ともに恋を失ったと思えば
失恋は平等なものになるかもしれない。








失恋。

恋を失ったという点では
失恋はとても辛く悲しいものである。

しかし、
「失う」ことで「始まり」という
”きっかけ” を得ることもある。

恋を失った方は
新しい恋へのきっかけを。

恋する機会を失った方は
「誰かに恋をしてみよう」
というきっかけを得たかもしれない。


そう思えれば、
ひどく辛い失恋も、
始まりに捉えられはしないだろうか?









ここからは私が
失恋した人にお伝えしたいことである。

「失恋。」

たとえ辛く悲しい
恋の終わりでも、
失恋によってあなたは、

拒絶されたわけではない。

絶望を手にしたわけでもない。

”価値がない人間”
になったわけでもない、絶対に。



その失恋のおかげで
始まるものもある。

その新しい始まりは、
失恋がなければ
始まらないものかもしれない。

だから
「恋を失った。
この先辛いだけだ。」なんて、
どうか思わないで欲しい。






もし、失恋によって
あなたの頬を涙がつたったのなら、
どうか涙をぬぐってほしい。

私は直接ハンカチを
渡すことはできないから、
失恋を前向きに捉えられる言葉を
この後お伝えして、
その涙をぬぐわせて頂けたらと思う。


「失恋は、
告白した側だけが恋を失ったのではなく、
告白された側もまた、
恋する機会を失ったこと。」

ならば、

「双方がともに恋を失ったが、
それは、あらたなる恋への”チャンス”を
得たことである。」



もしこの言葉であなたの涙が
すこしでもぬぐえられていたら
私は嬉しく思う。








いまは辛く悲しくても、
大丈夫。

きっと
新しい恋が始まる。
新しい恋を始められる。


あなたも、そして
あなたの好きだった人も。





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