人生で1番”結婚”が近づいた日、私は結婚が嫌だと知った。



「知り合いの息子さんと
見合いをしないか?

すごく良い話がきたよ。」



名古屋の街を
ひとり歩いていた私の携帯に一通、

父からの唐突な連絡。



当時大学3年生、21歳の私に
お見合いの話が来ました。



人生初のお見合い話。


人生で初めて
結婚を意識した瞬間。





私はまだお相手の特徴も
聞いていないのに、
なぜか涙をうかべていました。


それも嬉し涙ではなく、
”嫌”という一文字からの悔し涙。

自分でも驚きました。



元々、私は「結婚」といものに
悪いイメージを持っていたわけでは
ありません。


むしろ、結婚は
「幸せ」の象徴だと思っていたし
興味本位で行った手相占いで

「23歳で結婚できるよ」

と言われたときは、
「私が一番のり〜!」と
友達と楽しく話していました。



でも、
人生で1番”結婚”が近づいたその日、
私は結婚が”嫌だ”と
心の声を知ったのです。



溢れてくる涙に
自分でもわけがわからず戸惑いました。


そんな心情で家に帰り
詳しく話をきくと、

お相手はお医者さんご子息で
10歳年上、東大卒・官僚。


私にとっては恐れ多すぎるほど
素敵な方でした。


なのに私は
どうしても心のもやが取れず
会う気になれなくて、

結局、
お話は無しに終わりました。






今、私の周りが
「第一次結婚ブーム」を迎えています。


私はこれから
永くを共にする二人の写真を見ては 
とても微笑ましく思っています。


心から祝福を送っています。


と同時に
ふと3年前の自分が重なり、
「なぜあんなに結婚を
嫌に感じたのだろう」と思いました。



もし、あのとき私が
お見合い相手に会っていたならば
私は占いどおり
23歳で結婚していたのだろうか?

そう思うこともあります。




ですが、そこに後悔はありません。

自分が選んだ道だからです。





そうそう、
思い出せば占いによると
次の婚期は28歳頃。




今から4年先、

「結婚」の2文字を
前にしたそのとき私はどう思うのか。



流す涙は嬉し涙か、




それとも


21の時と同じ涙なのか?




今はまだわからない私は

永久の約束を結んだ友達に
ただ、こう伝えます。

 



「結婚、おめでとう」






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